島根県石見地域は新鮮な海の幸と豊かな自然が育んだ山の幸に恵まれた地域です。そして、その豊かな資源を活用し、地域の生産者・製造業者が丹精込めて作り上げた特産品が数多く生まれています。すでに知名度の高いものもありますが、数多くの秘められた名産品も数多くあります。
 このたび、私たち島根経済同友会石見の国再生委員会ならびに島根県立大学は、経済同友会石央支部、石西支部、石見地方の4市(浜田市、大田市、江津市、益田市)の市役所、商工会議所、5町(川本町、美郷町、邑南町、津和野町、吉賀町)の役場、商工会など各方面のお力添えを頂いて、島根県西部の食の加工品を中心にデータベースを作り、それらをホームペイジで披露し、島根県の内外の流通業者、消費者の方々に広く知ってもらうこととしました。これらの取り纏めに当たっては、各地の商工会の協力を得てすでに情報を集約していた石見商工連合会、ならびに先駆的に独自に情報収集・整理をして来た浜田市産業経済部から絶大のご支援を頂き、既成のデータベースの提供を受けました。これらを基盤に、島根県立大学の調査実習の担当教員、受講生が、各市町村の市役所、役場、商工会議所、商工会にご協力を頂いて、新たな産品情報をデータベースに追加するとともに、各地の市町の食産品振興の施策の方向や、各地で鋭意努力している個々の産品業者の方々の取り組みのいくつかも取材し、取り纏めました。
 本ホームペイジは2014年度に立ち上がりました。これは島根県西部の産品が県内外の消費者、流通業者の方々の目に広く触れる可能性を提供しました。石見地域の4市5町の産品業者の方々の連絡先(電話番号、メイルアドレス、ホームペイジアドレス)も記しています。全国の消費者、流通業者の方々と島根県の生産者が直接に結びつき、全国津々浦々に張り巡らされた宅急便等の物流ネットワークを介して、多く情報、モノの流れが生まれることを期待しています。これにより生じた活発な取引が市部、郡部の第1次産業の生産業者の皆さんの生産意欲を喚起し、また地域の振興に繋がれば良いと考えます。これはものを作り、加工し、さらに販売するという、「6次産業化」の動きを実現、加速することにもなります。
 2014年10月19日に、ふれあいジムかなぎ(浜田市金城町七条イ982)において、石見の市町の食 産品業者と県内外のバイヤーの方々、地域の人々が集まり、第1回「石見の国特産品総覧会」(事 務局: 商工会議所内 石見の国特産品総覧会実行委員会)が開催されました。これは地域産品の 販路拡大の促進により、石見地域の商工業の振興と地域内での商品PRを行うことを目的したもので、石見の産品が一堂に会した初めてのイベントでした。その意義、盛況は地元紙でも取り上げられました。この成功に力を得て、2015年度にも第2回の総覧会が開催されました。
 今回は2015年度の調査・研究を踏まえ、本ホームペイジに改定を加えました。2014年度に本ホームペイジで紹介していたものは食の加工品が中心で、魚貝類、海藻類、穀類、果実類、種実類などの一次産品の情報は比較的限られておりました。しかし、今回の改訂では、島根県立大学総合政策学部の調査実習生の取材により、浜田市のやさか共同農場、浜守の塩の生産者の皆さんのご活躍をインタビュー記事として纏め、掲載させて頂きました。
 2015年度にはこれとは別に、島根県立大学の藤原、玉置研究助手、大橋市民研究院がしまね地域共創基盤(COCプロジェクト)研究費を得て、「浜田市、津和野町など石見地方の食の特産品の販路拡大、高付加価値化を目指して―産品データベース、CASを活用した6次産業化の可能性を探る―」研究を展開致しました。COCプロジェクトでは、津和野町、隠岐の西の島、海士町に対する研究を手始めに、急速冷凍機を活用し冷凍、冷蔵品を出荷している石見地域の1次、2次産品業者の動向を調査致しました。調査実施に当たっては、石見地域の冷凍、冷蔵食品を扱う生産者の方々に多大なるご協力頂きました。皆様のご協力に心より御礼申し上げます。
 COCプロジェクトの研究成果は、今回、本ホームペイジに「石見地域の冷凍・冷蔵食品研究(COC)報告書」として公表しました。また、これと関連して、益田市の葵屋へのインタビュー記事と、津和野町の特産品に対する取り組みの記事も追加させて頂きました。津和野町では産業振興策の一環として CAS 冷凍処理機を導入し、新しい 加工場をも併設して地元食材の販路拡大を目指しています。
 食品冷蔵・冷凍技術は、食品の旨味、鮮度、安全性を確保し、付加価値を高めることに寄与します。地域の1次産業の振興を左右する技術と考えられます。
 今後も私どもは本ホームペイジの産品情報の充実を図るとともに、食品の冷凍、冷蔵品の貯蔵、搬送など、流通に関する地域問題に研究テーマを拡げ、産官学の連繋を強化し、地域振興にさらに些かなりとも寄与したいと思っています。
 地域の再生については、私どもは、地域の食産品業者が県、市町村の行政の方々の力添えを頂きながら、また県内外の流通業者、消費者の方々の教示、刺激を受けながら、創意工夫し進めて行くものと理解しております。本ホームペイジは地元の業者の方々、行政、経済同友会の多大なご協力によって生まれたものであります。今後とも絶えず更新して、地域の貴重な情報発信基盤の1つとして貢献したいと考えます。

平成27年4月1日               
島根経済同友会石見の国再生委員会
島根県立大学情報統計支援室

 

 前列左より島根県西部県民センター岡崎功、藤原、島根経済同友会宮田弘、浜田市産業経済部中村俊二、後列は島根県立大学総合政策学部社会調査実習2014年度生。


本ホームペイジ作成に関わる研究作業は島根県立大学総合政策学部藤原眞砂が部科学省「地(知)の拠点事業(COC事業)」(代表 島根県立大学学長本田雄一)の2014年度、2015年度の資金助成を得て行ったものです。研究に際しては、石見の国特産品総覧会実行委員会会長[島根経済同 友会副代表幹事(石央支部長)]の宮田弘氏のご指導、ご協力を得ました。